イノベーションの最終解

先日読了。

イノベーションの最終解 (ハーバード・ビジネス・セレクション)

イノベーションの最終解 (ハーバード・ビジネス・セレクション)

イノベーションのジレンマのシリーズ集大成。
破壊的イノベーションと持続的イノベーション。主流顧客の要求を超過して製品を改良してしまうと、破壊的イノベーションが発生しやすくなる。破壊的イノベーションは、無消費と競争する新市場型破壊か、ローエンドを攻撃するローエンド型破壊がある。人々が本当にやりとげたいと思っている用事を見極め、それをより簡単に片付けられる製品を開発できれば、新しい市場を発見できる。
業界は相互依存型の状態からモジュール型の状態に向かって進化する傾向がある。主流顧客のニーズを満たすまでは相互依存型で統合化できる企業が持続的イノベーションを進める。ここで起こる持続的イノベーションは急進的(白黒テレビからカラーテレビへ)か漸進的(性能向上など)である。主流顧客のニーズを満足すると、速度や柔軟性や利便性の面での競争が促進されモジュール型のアーキに移行する。ここでの起こる持続的イノベーションは置き換え型であり、先見の明がある企業は取り込むことができる。
不確実性が高い市場に対しては創発的戦略をとる。意図的戦略とは、詳細な市場調査により目標を設定し、目標に到達する手段を定め、その手順に従って秩序立った方法で行動する。創発的戦略とは、市場のフィードバックにより臨機応変に戦略を変更していく。