Why Digital Matters? ~ “なぜ"デジタルなのか~

先日読了。 

Why Digital Matters? ~ “なぜ

Why Digital Matters? ~ “なぜ"デジタルなのか~

  • 作者: 村田聡一郎/SAPジャパン,プレジデント経営企画研究会
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2018/12/13
  • メディア: 単行本
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 IoTでデジタルビジネス本というのは、今更感がたっぷりであったが、意外にも掘り出し物。最近この手の本が出ていないとともに、適度に最新の事例や考え方を掲載しており、新鮮味があった。

十字フレームワーク。従来の競争軸(3.0: 既存事業と、既存事業を裏付けているCapability)から、デジタルによる新しい競争軸(4.0: 顧客の真の欲求と、IoPすなわちデジタルを介して組み合わせるCapability)へ。

デジタルの特徴を活かす。差分コストゼロ。無制限。リアルタイム。記録・分析・予測。明細×組み合わせによるパーソナライズ。ソフトウェアは自社開発したら負け。

インダストリー4.0とは全ての産業のデジタル化。カイゼンではなく全体としての顧客価値を提供。

日本はインダストリー2.5。インダストリー3.0は業務プロセスがシステム化・自動化されて全体最適が実現できること。欧米の大企業の多くがERP導入により2000年〜2010年には実現済み。電話での生産調整から、ATP(Available to Promise 利用可能在庫確認)へ。事業部ごとの手作業による事業計画〜実績把握のExcelリレーから、IBP(Integrated Business Planning)へ。現場の能力に依存したリスクゼロの保守から、経営視点でリスクを許容範囲におさえて修繕を先延ばしにする保守へ。

デジタルプラットフォームは各分野で1〜2社だけが生き残る。デザイン思考で顧客の真の欲求を見極める。現場の声を聞いてはいけない。