本日読了。
- 作者: マーカス・デュ・ソートイ,冨永星
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/08/30
- メディア: 単行本
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非常に面白い。「フェルマーの最終定理」と類似の数学ノンフィクションヒストリー。素数とその頂であるリーマン予想に対しての過去から現在に連なる数学者たちの挑戦を、ドキュメント形式で紹介する。専門的説明に踏み込まずにいながら意義を伝える絶妙な語り口。
ガウスの素数分布の予想、ガウスの式が素数分布よりも必ず大きいということは巨大数で反例が出た。
ゼータ関数とリーマン予想、実部=1/2でゼータ関数はある種の対称形をなす(証明済)。リーマン予想とはゼータ関数のゼロ点は全てこの直線上にある。リーマン予想が成立すると正確な素数分布が得られる。
暗号への応用。ハーディの「数学は役に立たないから美しい」が覆される。
セルバーグやコンヌの取り組み。楕円曲線との関係。さらには量子力学との関係。リーマンはそこまで見通していたらしい。