私とは何か――「個人」から「分人」へ

昨日読了。

私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)

私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)

個人 individualではなく、分人dividual の単位を考えることが本質的だと主張。この1つのアイデアで1冊の本にしており、わかりやすく面白い。
相手によって話し方を変えるのは、分人が異なるため。別の場の知り合いと一緒に会うと落ち着かないのは、複数の分人を合わせなければならなくなるため。 子供の成長とは、家族以外の人との分人を作ること。新型うつとは、仕事をするときの分人だけがうつにかかった状態。恋愛とは、相手のことが好きなのではなく、相手にあわせた分人のことが好きということ。片想いとは、自分が好きな分人なのに時間が短くてフラストレーションが高まること。相手の想いを無視してその分人の時間を強制的に増やすのがストーカー行為。どんなに好きな分人であっても、ずっと切り替えができないとフラストレーションが溜まる。