数学ガール ガロア理論 (数学ガールシリーズ 5)

本日再読了。

数学ガール/ガロア理論 (数学ガールシリーズ 5)

数学ガール/ガロア理論 (数学ガールシリーズ 5)

やっと、数学ガールシリーズの再読完了。
ガロア理論に対する理解の最前線がまた少し広がった気がする。
体に体上の最小多項式の解を全て添加すると正規拡大。群の右剰余類と左剰余類が等しくなる部分群を正規部分群。その際、体の拡大次数は剰余群の位数に等しい。
体K上の方程式f(x)の根の置換群Gが、どんな根の有理式rについても、rがKで既知であることと置換で不変なことが必要十分条件になっているとき、Gを方程式f(x)のガロア群と呼ぶ。特に、根が全てKで既知ならガロア群は単位群に等しい。
体K上の方程式f(x)の根を全て添加すると体は正規拡大して、ガロア群は正規部分群に縮小する(必要十分)。
方程式f(x)のガロア群が単位群までの正規部分群(剰余群の位数は素数)の列を持つ時、方程式f(x)は代数的に解ける(必要十分)。その際、体の正規拡大は、ラグランジュゾルベントr=ζ*θ+ζ^2*σ(θ)+ζ^2*σ^2(θ)+••で構成できる。ζは1の原始p乗根。σは元の群に含み部分群に含まない置換。θは部分群では不変だが元の群では変化する有理式。
例えば、一般二次方程式ax^2+bx+c=0のガロア群は二次の対称群S2となり、S2▷Eとなる列を持つため可解である。この時、解をα、βとすると、θ=α-β、σ(θ)=β-α、ζ=-1なので、r=2(β-α)。有理式としては変わらない値として、判別式D=√(b^2-4ac)がラグランジュゾルベントになる。判別式を有理数体Qに添加した拡大体(この場合は正規拡大体と同一)は確かに解α、βを含む。