「集合と位相」をなぜ学ぶのか ― 数学の基礎として根づくまでの歴史

先日読了。

奇しくも、今回の数学ガールとほぼ同じ課題領域を学ぶ、「副読本」になっている。通常の教科書には抜け落ちている「文脈」を説明してくれるため、読み物として価値が高い。
フーリエの熱方程式とフーリエ級数、リーマン積分、実数の連続性(ワイエルシュトラスデデキントカントール)、位相空間、同相、連結性、平面と直線は集合としては同じ大きさだが同相ではない、測度、可測関数、ルベーグ積分ルベーグの収束定理(有界で収束する積分可能な関数列について、極限の積分と、積分の極限は等しい)、確率とは確率空間における測度と積分の理論である、など。
特に、ルベーグ積分定理は、数学ガールでは「厳密な議論は省略」とされていたため、出てきて嬉しい。