本日読了。
良書だが、書名がいまひとつ。哲学onlyの言い方ではなく、外資系コンサルの〜といった書名にしたほうが、内容に即しているし、より売れたのでは、と思う。個人的には以下の4つの「主張」ごとにまとめた方が、わかりやすくなるように思う。
- 人を動かすのは論理だけでは無い→ロゴス・エトス・パトス(アリストテレス)、ルサンチマン(やっかみ)(ニーチェ)、自由からの逃走(フロム)、アンガージュマン(サルトル)、悪の陳腐さ(アーレント)、認知的不協和(フェスティンガー)
- 努力は成果の十分条件ではない→予定説(カルヴァン)、タブラ・ラサ(ロック)、マタイ効果(マートン)、公正世界仮説(ラーナー)
- 変化への対応が必要→反脆弱性(タレブ)、パラノとスギソ(ドゥルーズ)、エポケー(フッサール)、ブリコラージュ(ストロース)
- バイアスは根強い→第二の性(ボーヴォワール)、格差は同質性が高いからこそ生まれる(モスコビィッシ)、シニフィアンとシニフィエ(ソシュール)、脱構築(デリダ)