「つながり」の創りかた: 新時代の収益化戦略 リカーリングモデル

先日読了。 

良書。おそらく今期ベストで、歴代でも上位に入りそう。

サブスクという最近流行のマネタイズを掘り下げ、マネタイズだけでなくアセットの作り方が変化すべきである、と喝破している。

サブスクはリカーリングモデルの1形態。他に、リピーター、レーザーブレイドフリーミアム、リースなどあり。リカーリングモデルはマネタイズの1形態。企業がリカーリングモデルを採用するときに、ある視点が無いと失敗する。それが「つながり」。

ユーザー(顧客ではない)とのつながり、関係性が重要。プロダクトからつながりへと価値提案を改める必要がある。ユーザーのジョブを見極めて、それを達成するために、ユーザーと伴走する。ユーザーの生活をアップデートする。ニーズを探してプロダクトの機能性をアップさせるのではない。価値はユーザーが決めるもの。

ユーザーの活動チェーンをフレームにして、つながりを可視化する。ユーザーの活動はジョブ。ユーザーの活動を中心としたタッチポイントと課金ポイントを決める。課金しないタッチポイントも、課金するレベルまで高める。さらに、主要なタッチポイントであえて課金しない戦略もある。タッチポイントへの寄り添いは、ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチ。人の対応とデジタルの対応を織り交ぜる。メンバーシップがつながりを強くする。

マネタイズとは資産を消耗すること。これまで、企業は、ヒト・モノ・カネ・情報という資産をマネタイズで消耗してきた。リカーリングというマネタイズは、つながりを消耗する。つながりをアップデートして、印象に残るタッチポイントを作り続けることで、資産を拡大させる。タッチポイントのアセタイズ。コストカットではなくアセタイズを目指す。

カーリングモデルは、マネタイズの問題ではなく、アセタイズの問題。