プラットフォーマー 勝者の法則 コミュニティとネットワークの力を爆発させる方法

先日読了。

プラットフォーマー 勝者の法則 コミュニティとネットワークの力を爆発させる方法

良書。プラットフォーム戦略というのは、ニワトリ卵なところがあるのだが、本書は、プラットフォームの黎明期からクリティカルマス到達までの、段階的な戦略についており、ためになる。

プラットフォームのライフステージを、「ロケットモデル」で4つに分類。

設計期: 価値提案（参加者は誰か、参加者にどのような価値提案をするか）を明確にする。市場規模の推定。ガバナンスの設計。取引総数などの最優先KPI（北極星）の設定。これらのコンセプトが定ったら技術ソリューションを考える。既存事業との組み合わせを考える。

点火期: 参加者の誘致、生産者をまずは誘致する。もしくは自前で準備する。生産者に消費者を勧誘させる。生産者向けの無料便利サービスからスタートしたり、特定の部分市場からスタートしたり、既存のネットワークに便乗したり、イベントで一気に集めたり。プラットフォーム・フィット（もしも明日、このプラットフォームが無くなったら非常に困る、という参加者が4割を超えること）の達成までは大型投資は控える。

上昇期: 誘致、最適化、サポート、新規参加者向けツール（オンボーディングプロセス）、信頼と安全への投資やガバナンス強化により、ひたすら規模を拡大する。収益化。クリティカルマス（誘致をしなくても自立してネットワークが成長する状態）到達を目指す。

安定期: 新しい機能やツールを追加して価値提案を強化する。競合するプラットフォームへの対策。既存ビジネスからの反撃への対策。