社会学史

本日読了。 

社会学史 (講談社現代新書)

社会学史 (講談社現代新書)

 

社会学とは、社会のありようの意味、もしくは仮想的な社会が成り立ち得るか、を考える学問。歴史が浅く、社会学の歴史を学ぶことが社会学を学ぶことと同義である。必然性はないが存在可能性はあることを偶有性と呼ぶ。偶有性を持つ社会システムの存在理由を探るのが社会学の目的である。

パスカルの賭け(神はいるか)、ホッブスの万人の万人に対する闘争(リヴァイアサン)。ルソーの社会契約(自由意志、全体意思、一般意志)、マルクス剰余価値フロイトのエディプスコンプレックス、テンニースのゲマインシャフトゲゼルシャフトパーソンズの構造-機能主義。機能主義に対する米国を中心とした意味学派。機能と意味は矛盾ではなく相補である。ルーマンは、社会システムはコミュニケーションを要素としたオートボイエーシス(強い自己組織)・システムであるとして、偶有性の発見を促した。ルーマンパーソンズに対して機能-構造主義ともいう。フーコー歴史学を起点に近代的な主体の出現に関心を向け、ルーマンと同様の論理を築いた。