アフターデジタル2 UXと自由

 昨日読了。

アフターデジタル2 UXと自由

アフターデジタル2 UXと自由

 

良書。1はOMOを中国最新事例を示しつつ丁寧に解説しており、新しい視点をもたらした。一方この2は一周回って、UXやサブスクといった最近のビジネス書の主流テーマに回帰している。参考書籍(それぞれ良書)の流用も多く、本書の主張も同様である。そのため1の雰囲気で新しい視点を期待して読むと、少し肩透かしに合う。

UX(単なるUIの拡張ではなく)を追求することが目的であり、オンラインを基軸にオフラインを最適混在させてUXを提供するのがOMO。データだけ流通させるビジネスモデルは幻想(アリババの上級幹部から筆者が実際に言われた)であり、データをUXに結び付けてソリューションにすることで価値が出る。UX提供にあたっては、ハイタッチ(1on1)・ロータッチ(1toN)・テックタッチ(1to ∞)を織り交ぜる。UXには、役立つものと、意味があるものがある。徹底的にユーザーへ寄り添って(属性よりも状況を理解して)状況にあったUXの提供を追求する。ペインをゲインに変える。マネタイズは分離して考える。中国と日本は、人口動態や文化の差(品質意識、役立つものは飽和、等)があり、中国のやり方を適用できるところ、適用できないところがある。